著者のコラム一覧
髙橋裕樹弁護士

「すべては依頼者の笑顔のために」がモットー。3000件を超す法律相談実績を持ち、相続や離婚といった身近な法律問題から刑事事件、企業法務まで何でもこなすオールマイティーな“戦う弁護士”。裁判員裁判4連続無罪の偉業を成し遂げた実績を持つ。アトム市川船橋法律事務所。

ドイツで大麻が合法化…日本でも2023年12月に大きな法改正があったが勘違いは禁物

公開日: 更新日:

 ドイツで4月1日、18歳以上の大麻の所持・消費を条件付きで認める法律が施行され、大麻所持などが条件付きで合法化されることになりました。具体的には、個人で使用する目的であることを前提に、公共の場では25グラム、自宅では50グラムの大麻を所持することや、3株まで栽培することなどが認められています。

 一方で、大麻の有害性がすべて否定されたわけではありません。ドイツで施行された新法においても、18歳未満の者による使用や18歳未満への譲渡に対する罰則が強化されたほか、学校や子どもの遊び場の付近で大麻を使用することが禁止されるなど、子どもが大麻を使用することに対する悪影響が懸念されていることがうかがえます。それでもなお合法化に至った理由は、闇市場での取引を規制し、薬物犯罪を減少させることにあるようです。

 では日本はどうかというと、まだ大麻の個人使用が認められていませんし、昨年末の法律改正をみても、個人使用が認められるのはまだまだ先なのだろうなと思います。

 2023年12月の大麻取締法改正は実はかなり大きな改正でした。まず大麻が「麻薬」と位置付けられ、大麻取締法ではなく麻薬及び向精神薬取締法による規制を受けることとなりました。これは、大麻から製造された医薬品の有用性が海外で認められ始めていることを受け、日本国内でも大麻関連の医薬品として利用・摂取することを認めるための改正という側面があります。その一方、改正により、従前処罰されていなかった大麻の使用も、他の麻薬と同様に処罰されることになりましたので、一般的には、大麻関連の処罰範囲が広がったという受け止め方がされている印象です。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ