ペットの花粉症は「治す」でなく「うまく付き合う」症状が改善されるケースも
もうひとつは、軽い皮膚炎が掻き壊しや舐め壊しに悪化したケース。これは2次的な感染を起こしていることが多く、感染源の見極めがとにかく重要です。まず細菌による日和見感染なら、効く抗生物質をしっかり調べ、さらに耐性菌を生まないように14日までの使用とします。真菌なら、ガサガサした皮膚の状況や特有の臭いから比較的分かりやすく、抗真菌薬を2~4週間使用するのがコツです。
もうひとつ、アレルギー性皮膚炎の場合は、アレルゲンが何か特定することが大切ですが、ワンちゃんで強く反応しやすいのがハウスダスト(ヒョウダニ)です。徹底した掃除でゼロにできればよいのですが、それはほぼ不可能。ヒゼンダニの駆除にも効果があるフィラリアの薬を使用しています。アトピーで困ったワンちゃんにこの薬を使用したところ、大幅な改善が見られたことが数多くあるのです。
■患部の洗浄で皮膚の改善をサポート
当院では、アレルギー性やアトピー性の皮膚炎で治療するとき、患部をキレイに洗浄します。湯船にお湯を張り、マイクロバブルを発生する装置で体を15~20分洗浄。角質や毛穴に入り込んだ雑菌やアレルゲン物質を洗い流すのです。これを毎週1回ずつ1~2カ月皮膚の改善をサポートしつつ、患部の状態の維持管理ができます。