「電動車の補助金」2024年度申請の注意点は? オトク度で選ぶなら「軽EV」のナットク
同一車種でもグレードで金額にバラつき
ただし、国の「CEV補助金」については、各燃料カテゴリーの車種だからといって、満額の補助金を得られるわけではない。
「昨年度までは、給電機能の有無と型式登録による違いがある程度でしたが、今年度からは新たに設けられた評価基準によって各メーカーの車種ごとに採点し、それぞれの点数によって補助金額が細分化されています。補助金を前提にして電動車の購入を考えている方はまず経産省の『CEV補助金』のHPで、購入対象の車種が補助金の対象かどうか、補助金があるとすればどれくらいかはチェックすべきです」
たとえば世界的に人気のEVテスラモデル3のうち満額の補助金85万円の対象となるグレードは「AWDロングレンジ」のみで、「RWD」「パフォーマンス」は65万円だ。
トヨタbZ4Xはすべてのグレードで満額の85万円だが、レクサスRZ450eでは、「version L」が85万円で、「First Edition」は68万円となっている。
同じメーカーの車種でも、補助金額はグレードによって微妙なバラつきがある。
全体の傾向として、トヨタや日産など日本車は補助金額が高く、輸入車は低い傾向だ。
「米国のテスラや日産リーフ、トヨタのレクサスなど一部の高級EV車では、1回の充電による走行距離が500キロくらいの車種もありますが、一般にEVは1回の充電での走行距離が短いのがデメリットです。また、高速走行では電費が落ちやすいし、寒冷地ではバッテリーの消耗も早い。欧米メーカーは、伝統的にロングドライブと高速走行に強みを持つことが多いので、米国で富裕層にテスラが売れたのも、あくまでもガソリン車のセカンドカーとしての位置づけです。日本でも長距離を運転する人はガソリン車優勢で、バッテリー性能や充電スピードからEVは街乗り中心。補助金額に大きな幅を設けたことは、ドライバーにクルマの使い方を明確化する点で意味があると思います」