犬や猫の目ヤニ、耳のかゆみ…夏の症状はコレでよくなる
この時季は、ワンちゃんもネコちゃんも、目ヤニが増えることがあります。エアコンによる乾燥が原因で、ネコちゃんの方がひどくなりやすい傾向です。涙が乾くと、ゼリー状になり、目の際に付着。それが涙の分泌口を塞ぐと、涙の供給が途絶えて、目の乾燥が悪化するのです。
目の潤いが保たれていると、毛やホコリが入ってもまばたきでそれらが目尻の方に運ばれて自然と排出されます。しかし、ドライアイでは、その排出機能がうまく働かず、目をこすってしまい、2次的に角膜や結膜を傷つけやすいのです。
先日、別の動物病院で角膜潰瘍と診断された3歳のワンちゃんが受診されました。目ヤニで目が開けづらくなり、角膜を傷つけてしまったのでしょう。
確かに角膜に傷はありましたが、問題はその処方の経緯です。涙の流量を調べる検査の末、涙の出がよくないことを指摘され、免疫抑制剤を用いた点眼薬が処方されていました。
このワンちゃんは、ゼリー状のものが涙の分泌を阻害しているだけで、このフタを取り除けば、涙は出ます。免疫抑制剤の処方は、明らかに過剰治療です。では、どうするか。朝晩に1回ずつ、そのゼリー状の目ヤニのようなものを、ティッシュなどで取ってあげれば十分です。次第に涙が出やすくなります。この際、目を突かないようにだけ注意することが必要ですが、作業はそれだけ。