静岡の防災意識は高かった! お盆真っただ中の「巨大地震注意」で水を差された現場のリアル
印象的だった官民の連携
観光客に向けてハザードマップを配布し、黄色い旗や立て看板を設置するなど注意喚起はバッチリ。ビーチは、民宿や飲食店など周辺産業の経営に大きな影響を持つため、「安全の確保と情報の発信には責任感を持っている」と施設長は言う。
非常時の観光客の対応について、沼津市危機管理課係長は「市内では、最大4000人の帰宅困難者が出ることを想定して、観光客の皆さんの分の食料や水を提供する準備をしている。駅周辺の大型施設と連携して避難先も確保しています」と回答。危機対策と観光を両立するための官民の連携が印象的だった。
■買い占めではなく補充
市内には、もう一つ車の出入りが激しい施設があった。全国チェーンの大型スーパーだ。店内には、「お1家族2Lの水2ケース(12本)まで」「お米 1家族2点まで」との張り紙が陳列棚に掲示。電池や懐中電灯などの備蓄用品も品薄状態だったが……。
大きな荷物を抱えた3人の親子連れに話を聞くと、「買い占め? 違う違う、これはバーベキューですよ。前々から備蓄はしっかりしているのでいまさら慌てません」と、父親が笑顔で答えた。車の多さの理由は「お盆特需」のようだ。また、市内のコンビニで出会った70代男性の弊紙読者は「慌てて買い占めしている人は、そんなにいないんじゃないの。これを機会に補充しようってみんなが買い足しているんだと思う」と言い、県民の防災意識の高さが垣間見えた。さすがは、全国有数の防災意識の高さを誇る静岡だ!