袴田巌さん無罪確定に検事総長が“負け惜しみ”談話…弁護団事務局長「正直腹が立つ」と苦言

公開日: 更新日:

 さらに検事総長の談話では「本判決(再審判決)は、その理由中に多くの問題を含む到底承服できないものであり、控訴して上級審の判断を仰ぐべき内容」と批判しつつ、袴田さんが長期にわたり不安定な状況に置かれていたことにも思いを致し「熟慮を重ねた結果、控訴が相当ではないと判断した」などと負け惜しみとも取れる理由をつづっている。

「今後は弁護団会議で国家賠償請求訴訟をどうするのかを議論しています。果たして警察と検察に落ち度はなかったのか。両者は裁判所が認定した(証拠捏造などの)判決内容だけにとらわれず、検証することが必要だと思います」(小川秀世弁護士)

 袴田さん事件の捜査に携わった静岡県警の津田隆好本部長はきのう、報道陣の取材に対し、袴田さん本人に警察として謝罪する意向を示した。しかし、検察、警察がそれ以上にやるべきなのは、捜査の落ち度の再検証ではないのか。

  ◇  ◇  ◇

 角川歴彦氏(KADOKAWA前会長)が人質司法で精神的肉体的苦痛を受けたとして、国相手に2億2000万円の損害賠償を求めた裁判が始まった。関連記事【もっと読む】では、権力と闘う言論人・出版人としての、思いのたけを聞いた。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    これが裏金議員50人の選挙区だ! 焦る石破自民「非公認」「比例重複なし」に方針転換も戦況悪化は加速【一覧表あり】

  2. 2

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  3. 3

    悠仁さまの処遇めぐり保護者間で高まる懸念…筑付高は東大推薦入試で公平性を担保できるのか

  4. 4

    自民ベテラン“ドサクサ駆け込み世襲”に批判続出!桜田義孝元五輪相は長男内定まさかの失敗

  5. 5

    教団とズブズブ自民党・萩生田光一ついに落選危機…最強刺客“統一教会キラー”が東京24区に参戦

  1. 6

    萩生田光一氏がひろゆき氏に激オコも国民冷ややか…“再就職先”に「加計学園」浮上も居場所なし?

  2. 7

    悠仁さまは学習院ではなぜダメだった?大学進学で疲弊する宮内庁職員「もうやめたい」と悲鳴

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    石破首相「裏切り解散→10.27総選挙」で国民の恨みを買う!学校行事と“丸かぶり”投開票日に批判殺到

  5. 10

    石破首相の「裏金議員=非公認」に旧安倍派から“恨み節”のトンチンカン…世論は《一人残らず落選した方がいい》

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    これが裏金議員50人の選挙区だ! 焦る石破自民「非公認」「比例重複なし」に方針転換も戦況悪化は加速【一覧表あり】

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    ジャンポケ斉藤慎二 書類送検で「メンバー」呼ばわりに識者が疑問呈す…ピン芸人なら何と報じる?

  4. 4

    ダルビッシュの根底にある不屈の反骨精神 “強いチームで勝ちたい大谷”との決定的な違い

  5. 5

    最速160キロのオリックス山下舜平大が「打線の無援護」を招く致命的欠陥

  1. 6

    ジャンポケ斉藤慎二 ロケ車内での性的行為には“常習説”…吉本契約解除は「トカゲの尻尾切り」

  2. 7

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  3. 8

    巨人・菅野智之を欲しがるメジャー球団とその条件は…《大谷ドジャースの可能性は低いが…》

  4. 9

    ジャンポケ斉藤は芸能界追放へ!抑えられなかった“異常な性衝動”…不同意性交で吉本が契約解除

  5. 10

    兵庫県知事選 失職→再出馬の斎藤元彦前知事「即戦力は私が一番」発言でまたも晒した無神経ぶり