懲りない財務省…審査会の答申を無視して情報不開示の前代未聞
その結果、以下のことがわかった。
1、24件のうち7件は文書の保存期間が切れて残っていなかった。
2、5件は、審査会の答申が不開示を妥当としたのに官庁が自主的に開示に転じたものだった。
3、7件は、答申に全面的に従ってはいないが、開示の範囲を広げたか、最終的には答申に沿った決定となった。
4、3件は、答申に従わなかったが、その後裁判で負けて開示に転じた。
■弁護団「1審判決の誤りは正されねばならない」
そうすると、審査会の答申にまったく従わなかったケースは残りの2件しかない。しかもこの2件は、対象となる文書が存在することは認めた上で開示しなかったものだった。ということは、今回のように文書があるかないかも認めないまま答申に従わなかったケースは、前代未聞の不当なものだったということが明らかになったのだ。
弁護団はこの調査結果を書面にして裁判所に提出。裁判の判決で不開示決定が覆ったケースがあったことを踏まえ、今後の情報公開請求への重大な悪影響を防ぐためにも1審判決の誤りは正されねばならず、裁判所の責任は極めて重大だと指摘している。