感謝祭に“生”の七面鳥が流れ着く? 米ユタ州グレートソルトレイクの岸辺で“珍現象”のワケ
米ユタ州のグレートソルトレイクの岸辺には、感謝祭(今年は11月28日)が近づくと生のターキー(七面鳥)が流れ着くことが珍しくないという。
なぜか?
それを理解するには、まず「ブライニング」という調理法を知る必要がある。海水ぐらいの塩分濃度(3.5%)の水に肉を漬け込むことで、日本では鶏の胸肉などを柔らかジューシーにするテクニックと知られている。筋繊維が柔らかくなり、筋細胞内に水分が吸収されるからだ。
そしてグレートソルトレイクは塩水湖。大きなターキーをブライニングする容器がないなどの事情から、ターキーをロープで結んで湖に投げ込み、ブライニングしようとするわけだ。
ところが、グレートソルトレイクは結構、波が荒い。ロープがほどけてターキーが流されてしまう場合もある。そして、そもそもこの湖水の塩分濃度は南部で5~15%、北部では20~25%と海水よりもはるかに高く、ブライニングにまったく向いていないという。衛生面の問題もある。
写真は先日、湖南西部のシルバーサンズビーチに流れ着いたターキーで、グレートソルトレイク州立公園が公式インスタグラムに掲載したもの。「毎年、注意を促していますが、グレートソルトレイクでターキーをブライニングしないでください」と呼びかけている。
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