36歳女医「婚外恋愛のきっかけは父の不倫疑惑です」ナンパで出会った年下男子は救世主か極悪人か?#1

公開日: 更新日:
コクハク

父の不倫疑惑から婚外恋愛

不倫依存~婚外恋愛を謳歌する男女】

 あまたある婚外恋愛の中でも、父の不倫疑惑が背景にあるケースは珍しいかもしれない。

 今回、取材に応じてくれたのは久美さん(36歳大学病院勤務医/既婚・子供なし)だ。父も医師であり、周囲から見れば恵まれた家庭環境だが、久美さんには大きな悩みがあった。

 久美さんは語る。

「幼いころから医師として働く父(70歳)を見て、同じ道を歩みました。専門こそ違いますが、開業医として多くの患者を救う父は私の誇りで、本当にまぶしかった。母が亡くなるまでは…」

父と夫が不仲に

 久美さんは唇を噛みしめた。

「母は長きにわたり、父の病院の医療事務を担当していました。でも、一昨年の冬、ガンで亡くなってしまって…。家族と病院スタッフだけで葬儀を済ませ、初めて母のいないお正月を迎えたんです。

 私の夫は教育関係のカウンセラーで関西に単身赴任しています。『久美が心配だから、もう少し休暇を取ろうか?』と優しさを見せてくれましたが、断りました。

 人出不足と昇進がかかった大事な時期だったので、夫には職場に戻ってもらいました。さらに言えば、父が夫をあまり好いていなかったんです。

 夫のいない場所で、父は『久美の旦那になる男は、医者が良かった』と、事あるごとに愚痴をこぼしていましたし、夫もそれを感じていました。母がいたころは、ギスギスした空気を和ませてくれましたが、それも不可能になったんです。

 そのうち、夫は私に対して苛立ちをあらわにするようになりました。『お義父さんと一緒にいると、見下されてるのが分かるんだ。居心地悪い。医者ってそんなに偉いのかよ』って」

【読まれています】「処女妻」初夜の儀式 夫公認でセレブ義父母の性奴隷に… #1

母の死後、父から驚きの言葉が

 久美さんは続ける。

「母が亡くなって3カ月後、父から思いもよらない言葉を告げられたんです。『医療スタッフのサラさんと再婚したいんだが…サラさんもそれを望んでる』って」

 久美さんにとって晴天の霹靂だった。サラさんとは、マレーシア人の女性スタッフだ。年齢は久美さんの1つ上の37歳。親子ほど年の離れた外国人女性とそんな関係になっていたとは…。

遺産狙いじゃないの?

「母が亡くなって1年も経っていないのに、再婚? しかも、母と同じ職場で働いていたマレーシアの彼女とそんな仲になっていたなんて…と大いにショックを受けました。

 父は『母さんを亡くして生きる希望を失っていた時、サラさんが慰めてくれて、それから交際が始まった』と言っていますが、私は信じません。母が闘病生活で苦しんでいた段階から男女の仲にあったと思っています。

 父が許せませんでした。同時に、涼しい顔で妻の座に居座ろうとしているサラさんにも怒りが湧きました。真っ先に思ったのは遺産狙いです。70歳を過ぎた父は、現役医師とはいえ、37歳のサラさんより先に逝くのが自然な流れです。

 私は父に冷静になってもらおうと『お父さん、騙されていない? サラさんは遺産狙いじゃないの? 本当にお父さんを好きだったら、再婚はせめてお母さんの一周忌を過ぎてから話すのが常識じゃないの? 私は絶対に認めないから』と」

父との話し合いは決裂

 真正面から反対する久美さんに、父も不満をぶちまけてきた。

「父は『久美はサラさんに嫉妬してるのか? 遺産狙いだなんてあり得ない。それを言うなら、お前の夫だって遺産狙いじゃないか? 以前から医師と結婚しろと言っていたのに、久美は俺に反抗してあんな男と…』と、怒りの矛先を私の夫に向けてきたんです。

 もちろん反抗しました。私が『母さんへの裏切りは許せない。とにかく、サラさんとの再婚は認めないから!』と言えば、『じゃあ、こちらは勝手にやらせてもらう。その代わり遺産もこの家もお前には一切やらん!』と怒鳴られて…」

 久美さんは、母の思い出が詰まったこの家だけはあの女にくれてやるもんか! と激怒した。

「私は職場である大学病院近くの賃貸マンションに住んでいました。いずれは実家の病院で、開業医として第二の人生を歩もうと決めていたのですが、突然未来が遮断されてしまって…。

 夫に相談するのはためらわれました。普段から父を良く思わない夫を、家族のもめ事に巻き込みたくなかった…」

突然の出会い

 そんな時、久美さんにある出会いがあった。

「最寄り駅の前で若い男性に声をかけられました。『この辺りにおススメのカフェはありませんか?』って。キャリーケースを引いた長身の青年で、笑顔が可愛らしい素朴な印象でした。その時の私には、彼の笑顔がとてもまぶしくて…。

 お気に入りのカフェを数軒教えてあげると、『ありがとうございます。良かったら、一緒にお茶しません?』って。私、ナンパされたんです(笑)」

 結局、久美さんは案内がてら青年とカフェに入った。

「席に着いてコーヒーを飲みながら互いのことを話しました。彼は四国の大学に通う卓也くん(21歳大学3年/独身)。若いうちに都会の生活を体験したいと、1年間休学して東京に来たようです。

 上京して1週間、都内を巡りながら職を探していた時に私に声をかけたそうです。私が医師だというと『すごいな。久美さんて優秀なんですね』と無邪気に笑って…。これまでの鬱屈した気持ちが少しだけほぐれました」

 2人はLINEのIDを交換し、頻繁に連絡を取るようになった。

神様がくれた出会い?

「卓也くんは私より15歳も年下なのに、妙に肝が据わっているところがあって、どんどん惹かれていきましたね。職場の大学病院はまだまだ男性優位の世界で、女医がパワハラを受けることは当たり前です。

 夫とは疎遠ですし、父とは再婚問題で大モメ。『人生最悪と言ってもいいタイミングで神様がこの出会いをくれたのかしら』と思うほど心が温かなものに包まれて…。

 明るく行動的な彼は、出会って3回目には『仕事が見つかりました。法人相手にスマホを売る会社の営業です』と明るい声で報(し)らせてくれました。彼と会う時だけは、仕事の大変さも家庭内のモメ事も忘れられる…。

 私はますます卓也くんに惹かれていったんです。夫がいるにもかかわらず、15歳も年下の彼に…」

 続きは次回。

(蒼井凜花/作家・コラムニスト)

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    「かわいそうな日本の老人」…訪日した中国人がタクシー運転手にギョッとするわけ

  2. 2

    斎藤元彦知事は“無双”から絶体絶命に…公選法違反疑惑で刑事告発した上脇教授と郷原弁護士に聞いた

  3. 3

    【独自】著者グループは架空? ベストセラー「反ワク本」に捏造疑惑浮上…製薬会社が調査結果公表へ

  4. 4

    秋篠宮家の“迷い”に疲弊する宮内庁職員の嘆き…筑波大まで通うのか宿舎に入るのかで異なる警備問題

  5. 5

    マイナ保険証登録解除「791件→1万3147件」に激増の裏側…20日間で16倍の異常事態

  1. 6

    故・小倉智昭さんが語っていた「副業の苦労」と「老後の後悔」…シニアの起業の注意点とは

  2. 7

    佳子さまは「皇室を出たい」が本音? 秋篠宮さまは女性皇族問題めぐり宮内庁に異例の「苦言」

  3. 8

    大学准教授がすすめる「年賀状のしまい方」出す方も受け取る方も“負担のない”ポイントは?

  4. 9

    悠仁さまのお立場を危うくしかねない“筑波のプーチン”の存在…14年間も国立大トップに君臨

  5. 10

    「反ワク本」はデタラメだ! 標的にされた製薬会社Meiji Seikaファルマが調査結果を公表

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “懲罰二軍落ち”阪神・佐藤輝明に「藤浪化」の危険すぎる兆候…今が飛躍か凋落かの分水嶺

  2. 2

    豊昇龍にも“綱とりの権利”はあるが…協会に「双羽黒のトラウマ」、素行や人間性も厳しくチェック

  3. 3

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  4. 4

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  5. 5

    佐々木朗希はカネにも執着か…チーム力は度外視、4球団との面談で見えてきた"共通項”

  1. 6

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  2. 7

    佐々木朗希の「独りよがりの石頭」を球団OB指摘…ダルやイチローが争奪戦参戦でも説得は苦戦必至

  3. 8

    斎藤元彦知事は“無双”から絶体絶命に…公選法違反疑惑で刑事告発した上脇教授と郷原弁護士に聞いた

  4. 9

    上沢直之がソフトバンクを選んだ納得の理由 「4年8億円」に対し日本ハムは単年提示だった?

  5. 10

    佐々木朗希はロッテの「足枷」だった…いなくなってFA石川柊太の入団がもたらす“これだけのメリット”