「サトウのごはん」は17品目終売 深刻コメ不足にあちこちから悲鳴…卸売業者が訴える倒産続出の危機

公開日: 更新日:

 一時閉店に踏み切ったコメ業者も出てきた。

 京都府舞鶴市の「まつもと米穀」は創業90年の老舗で年間約300トンのコメを取り扱っていたが、在庫が底をつき営業を続けられなくなったことで、今秋までの閉店を決めた。長年共に働いた5人の従業員も解雇せざるを得なかったという。同社の松本泰社長は、その経緯をこう明かす。

■「手に入るのは品質の悪いコメや海外産米だけ」

「毎年、田植えのころにコメ農家と契約を結び、仕入れる量を決めます。しかし今期は、契約よりも少ない量しか仕入れられないことが多く、卸売業者からも次第にコメが手に入らなくなった。普段は業者間でコメを融通しあったりするのですが、いつしかそれさえもできないほど、どこにもコメがなくなっていました。備蓄米の放出でも関係業者に依頼したが卸してもらえず、最後の望みも絶たれてしまった。手に入るのは品質の悪いコメや海外産米だけになってしまい、会社が守ってきた品質を維持するためにも、一時的に店を閉めることにしました。新米が出回り始めるころには必ず再起し、店を再開するつもりです」

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”

  2. 2

    泉ピン子が終活をやめたワケ「渡る世間は(水原)一平ばかり!」スペシャルインタビュー

  3. 3

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された

  4. 4

    キムタク一家の妹Kōki,は映画主演の裏で…フルート奏者の姉Cocomiの話題作りと現在

  5. 5

    かんぽ生命×第一生命HD 人生設計に大切な保険を扱う大手2社を比較

  1. 6

    米田哲也が万引きで逮捕!殿堂入りレジェンド350勝投手の悲しい近況…《苦しい生活を送っていたのは確か》

  2. 7

    イスラエルにあなたの年金が流れていく…厚労省「ジェノサイド加担投資」引き揚げ“断固拒否”の不可解

  3. 8

    坂本花織の世界選手権66年ぶり4連覇に立ちはだかる…国際スケート連盟の「反トランプ感情」

  4. 9

    カーリング日本女子が到底真似できない中国の「トンデモ強化策」…世界選手権では明暗クッキリ

  5. 10

    公表された重点施策で露呈…JR東海の株価低迷と時代遅れの収益構造