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中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

どうなる日本経済? 2024年下半期は「設備投資の先行き」がカギを握る

公開日: 更新日:

 中国では旧式機械を下取りし、最新機械への置き換えを促す補助金が下支えとなっているほか、電気自動車(EV)や次世代スマートフォンへの活発投資が持続している。日工会の稲葉善治会長は「(7月の中国政府の支援強化策の発表などを受けて)この先も長期にわたる下支えが期待される」とした。

 OECDの国内総生産(GDP)は、暫定的推定では24年第2四半期のGDP成長率は前年同期比1.8%と第1四半期の1.7%からわずかに増加。G7では、米国が過去4四半期で最も高い成長率(3.1%)を、日本が最も大きな落ち込み(マイナス0.8%)を記録した。

 好景気の米国、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長はジャクソンホール経済シンポジウムで「政策を調整する時が来た」と発言。9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに踏み切ることをほぼ確約し、世界の主要中銀の多くも同じ金融緩和の方向にかじを切った。

 大きな例外は日本で、日本銀行は17年ぶりに金融引き締めサイクルに着手した。円高回避なら日銀も利下げに着手しよう。ただ、断続的に利下げが可能な欧米の中央銀行と異なり、実質ゼロ金利に近い日本に利下げ余地は限られ「円高」阻止も限定的か。

 大学経済学部の教授たちでさえ理解不能な株価の動き、そして国内の判然としない設備投資の先行き。米エヌビディアの決算発表(現地時間28日16時20分ごろ)やFRBが重視するPCEデフレーターの発表(同30日)を控え、大手各社の下期の設備投資計画を予想するヒントとなろう。

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