世論が求めるのは物価高対策なのに…自民総裁選で露呈した経済閣僚経験者「払底」の不毛

公開日: 更新日:

 期待とは裏腹に不毛な議論に終わるのか。最新の世論調査の結果、自民党総裁選で最も議論してほしいテーマは物価高・景気対策など「経済」だ。どのメディアの調査でもダントツ。長引く物価高に賃上げが追いつかず、苦しい庶民生活を反映しているが、出馬を目指す議員から具体策は聞こえてこない。すでに正式表明した3人もしかりだ。

 小林鷹之前経済安保相は「経済は財政に優先する」と自分のポリシーを語るのみ。石破茂元幹事長は今月発売の新著で「金融緩和の長期化で国の財務と日銀の財務が悪化した」とアベノミクスの弊害に触れた程度。河野太郎デジタル相は「分厚い中間層をもう一度つくっていく」と訴えるが、単なる願望に過ぎない。

 いずれも抽象論の域を出ず、本命視される小泉進次郎元環境相も「経済政策は未知数」(自民党関係者)との評判だ。マトモな議論を期待するだけムダかもしれない。

 その要因のひとつは党内における経済閣僚経験者の乏しさ。政権に返り咲いた2012年12月以降、財務・金融相に就いたのは、たった2人。安倍・菅両政権で戦後最長8年9カ月にわたって独占した麻生太郎副総裁と、現職の鈴木俊一氏だけだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    「建築界のノーベル賞」受賞の権威が大阪万博をバッサリ!“350億円リング”「犯罪だと思う」

  2. 2

    大阪万博のシンボルにくすぶる“パクリ疑惑”…リングの愛称は「パクリング」でエエんちゃう?

  3. 3

    スキマバイトアプリ「タイミー」上場でサイバーエージェント藤田晋氏は71億円を手に

  4. 4

    小林鷹之氏のカネ集めは「古い自民党」そのもの…初入閣後にハイペースでパーティー開催

  5. 5

    小泉進次郎は「裏金議員の公認」が総裁選の“踏み絵”に…「推薦人40人以上」の背後に森&萩生田が暗躍

  1. 6

    コバホークと石丸伸二がソックリとSNSで話題…共通点は「中身の薄さ」「長~い自己紹介」

  2. 7

    売店従業員ハサミ紛失で新千歳空港が大混乱…責任どこに? お盆Uターンラッシュで4万人に影響

  3. 8

    ヤクザよりひどい! 安倍派幹部の《会長押し付け&死人に口なし作戦》で昭恵夫人が“逆襲”に出る日

  4. 9

    小林鷹之氏「総裁選出馬会見」は拍子抜け…報道陣150人詰めかけるも、裏金議員に“忖度”

  5. 10

    裏金自民はやっぱり反省ゼロ? 総裁選めぐり《安倍派幹部》がXでトレンド入りのワケ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    氷川きよし再始動で囁かれるファン離れ“2つの理由”…救いは「信仰」仲間からの強力支援

  2. 2

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3

    尾行、妨害、不倫、元女性誌編集長…松本人志vs文春の裁判がスゴいことになってきた

  4. 4

    大谷が2026年WBCを辞退する可能性…二刀流継続へ「右肘3度目手術」は絶対避けたい深刻事情

  5. 5

    ソシエダ久保建英のレアル復帰は「完全消失」…エムバペら《新銀河系軍団》に割って入る余地ゼロ

  1. 6

    渡部建はキスなし即ベッド“超自己中SEX” 元カノ女優が激白

  2. 7

    創価学会・池田大作名誉会長が芸能人に与えた多大な影響 久本雅美、ナイツ、石原さとみも“ガチ信者”

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    元バレー日本代表・狩野舞子が女性から総スカン…度重なる“匂わせ”でジャニオタまで敵に

  5. 10

    離職後、定年後は何をしたい? 第2位「まだ考えていない」…では第1位は?