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渡辺周Tansa 編集長

日本テレビを経て2000年に朝日新聞入社。17年にワセダクロニクル(現Tansa)を創刊、電通と共同通信の癒着を暴く「買われた記事」で、日本外国特派員協会「報道の自由推進賞」。寄付で運営し非営利独立を貫く。ご支援を! https://tansajp.org/information/10731/

2004年に製造業での派遣労働解禁…重要局面ではトヨタがいつも献金額トップだった

公開日: 更新日:

非正規への追い込み30年(3)

 なぜ非正規雇用は、この30年で働く人の2割から4割に増えたのか。今シリーズの初回は、1995年に日本経営者団体連盟(日経連)が出したリポート「新時代の『日本的経営』」、第2回では99年に労働者派遣法が改定され、派遣対象が原則自由化されたことを取り上げた。

 95年と99年で共通していることがある。それは、自民党への献金額が最も多かった企業がトヨタであるということだ。95年は4540万円、99年は6200万円だった。

 そのトヨタは2002年、会長の奥田碩が経団連会長に就任する。首相は小泉純一郎。新自由主義の政策を推し進めていた。

 奥田は小泉をパートナーとし、これまでとは違う次元で政治に踏み込んでいく。経団連自身、ホームページの中の「経団連の沿革」でこう説明している。

「奥田会長が経済財政諮問会議の民間議員に就任して以来、政府主催の主要会合の民間議員に経団連会長自らが就任し、政府の経済、財政、産業、科学技術など幅広い分野における政策論議に参加しています」

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