著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

金融庁職員らのインサイダー疑惑相次ぎ…監視委はこうして“標的”に狙いをつける

公開日: 更新日:

 インサイダー取引──などともったいぶった名前が付いているが、何のことはない。要するに「賭場」での「いかさま」であり、「インチキ」である。

 しかもその賭場の運営主体や規律づけを担う組織の一員自らが不正に手を染めていた疑いが濃いというのだから余計にタチが悪い。何も知らずに賭け金を積んだプレーヤーからすれば、はらわたが煮えくり返る気分だろう。

 金融庁の職員や東京証券取引所の社員による、株式売買を巡るインサイダー疑惑が10月中旬以降、相次いで発覚した。いずれも8月ごろから証券取引等監視委員会の強制調査を受け、監視委は東京地検特捜部への告発も視野に全容把握を進めているとされる。

 強制調査を受けた金融庁職員は裁判所から出向中の30代男性裁判官で、2019年に任官。大阪地裁判事補などを経て今年4月から最高裁の定める制度を利用し同庁に出向していた。一方、東証の方は20代の若手社員だ。

 配属されていたのは前者が企業開示課、後者は上場部開示業務室。ともに企業の開示資料の審査などを行うセクションで、公表前のTOBやM&Aなどの重要情報にもろに接触できる部署。前者は課長補佐(当時)の役職にもあった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情