東京メトロはなぜ、ロンドン市営地下鉄の運営を受注できたのか? 意外に豊富な海外鉄道ビジネスの実績

公開日: 更新日:

「日本は英米など、自由主義経済圏の一員で、民主主義的な政治体制を共有しているという特徴があります。そのため、英国での鉄道事業を日本の会社が担うということには何の問題もないと考えているのではないでしょうか」

 イギリスから見て、安全保障上の問題は発生し得ないということのようだ。小林氏は併せて、東京メトロが海外の仕事を受注することのメリットについて語る。

「東京メトロはそもそも、海外鉄道ビジネスに熱心な会社です。すでに海外技術コンサルティング業務を手掛け、ベトナムには現地法人があり、インドネシアでも都市鉄道の支援をしています。鉄道会社の成長を支える源泉の一つとして、海外鉄道ビジネスに参画し、その拡大を図ろうとしています。海外での鉄道ビジネスに日本のノウハウを輸出することで収益を得ようとしています。英国では、すでにJR東日本はウェスト・ミッドランズ・トレインズに出資し、鉄道事業を手掛けています。日本企業の実績もあるのです」

■東京圏だけでは成長に限界がある


 鉄道会社たるもの、自社の沿線だけがビジネスの現場ではないということか。ビジネスの広がりとしては非常に夢があるようにも思えるが、その実態は切実なものだという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情