著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

日本兵の捕虜のためにアメリカはニセの戸籍を作ってくれた

公開日: 更新日:
ソロモン諸島ガダルカナル島で、ヤシ林をなぎ倒して道路を建設する米軍のブルドーザー。人の力なら何週間もかかる仕事をあっという間にやってのけた(1943年2月)/(C)共同通信社

 3年8カ月の太平洋戦争で日本軍は、第2段階(これを私は挫折の期間というのだが)で陸軍も海軍も惨敗したのである。アメリカ軍の反抗は昭和18年に入ってからと一方的に決めつけて決戦時期を自分たちの都合のいいように解釈して戦いに臨んだ。海軍はミッドウェーで、陸軍はガダルカナルでの作戦に…

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