広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない
広島の勝利が目前でこぼれ落ちた。
昨29日の巨人戦。3-2の九回のマウンドに上がった守護神・栗林が、2死一塁から若林を三ゴロに仕留め、ゲームセット──と思われたが、三塁手の小園海斗(24)が一塁へ痛恨の悪送球だ。ボールがファウルグラウンドを転々とする間に一塁走者の増田大が一気に生還し、同点に追いつかれた。
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小園の失策は今季3つ目。試合は延長十二回、甲斐の犠飛でサヨナラ負けである。新井監督は「取り返してもらいましょう。また明日もあるわけだから」と小園を責めなかったが、さる球界関係者がこう言った。
「小園は24年途中まで守っていた遊撃の守備があまりに不安定で、一部ナインから『ショートから外してくれ』との声が上がったほど。そんなこともあって昨季途中から遊撃には守備力の高い矢野が入り、三塁へコンバートされた。全試合出場を果たしたが、それでもリーグワースト3位タイの15失策で、守備固めを送られる場面が目立った。その代わり、4番を任されるなど打撃面は開眼。秋のプレミア12でも、侍メンバーとして打率.387の活躍で準優勝に貢献した。打撃がいいから外せない。でも守るところがない。これが新井監督のジレンマなんです」