マー君は必読! 元大リーガー吉井理人の「英語アレルギー克服法」
昨年のオープン戦でのこと。田中将大(25)の英語アレルギーを象徴する、ある“事件”があった。
試合前、楽天ベンチ裏でくつろぐ田中の傍らで、複数の外国人選手が談笑を始めた。会話の中身はメジャーリーグ。当初はお互いが所属していた球団の話が中心だったものの、その中のひとりが田中の姿を目にするなり、こう言った。
「そういえば、来年はウチ(楽天)のエースも海を渡るかもしれない。なあ、タナカ」
■そさくさとベンチ裏へ
その場にいた外国人選手の視線は、一斉に田中に向けられた。当の本人は突然、外国人に自分の名前を呼ばれて目をシロクロ。外国人選手は改めて田中に、「メジャーのことだよ。タナカならメジャーに行っても順応して、いいパフォーマンスができるって話をしていたんだよ」とゆっくりとした、分かりやすい発音で話し掛けた。
ところが、田中はキョトンとした表情で、「はぁ」と苦笑いを浮かべるのが精いっぱい。揚げ句、「ノー、ノー」と言いながら、そそくさと消えてしまった。