マー君は必読! 元大リーガー吉井理人の「英語アレルギー克服法」
サッカー選手の多くはJリーグでプロになることと、世界のビッグクラブでプレーすることを同列に考えている。そこへいくと野球選手は、日本球界でのプレーを念頭に置く。サッカー選手の方が世界をより身近に感じていて、それが語学習得に対する意識の差につながっている。
野球とサッカーという競技の質の違いも見逃せない。大リーグのメッツやロッキーズなどで計32勝を挙げた吉井理人氏はこう言った。
「メジャーではサッカーのようにプレー中、監督から直接、細かい指示が出ることはほとんどありませんし、選手同士のコミュニケーションもサインを理解しておけば間に合いますからね。(メジャー通算427本塁打の捕手)ピアザがマウンドに来たときも『シュウチュウ(集中)!』『ヒクク(低く)!』などと日本語だったほど。メッツでは当時、投手の牽制のサインを内野手が出していて、二塁手のバイエガとは『寿司ネタの名前を叫んだら牽制』と決めていました。必要な専門用語もデッドボールやフォアボール以外はさほど変わらないし、英語を話せないがゆえにグラウンドで不自由を感じたという経験はほとんどありません」