松坂、井川の例も…やっぱり心配なマー君「年俸20億円超」契約
メジャーでまだ1球も投げていない投手の報酬としては破格というしかない。米メディアが報じる田中将大(25)の年俸総額のことだ。
新人最高額となる6年総額1億ドル(約100億円)を突破するのはほぼ確実。6年総額140億円の決着といわれたのも束の間、「どこかの球団が総額175億円を払う可能性がある」というウワサまで飛び出した。入札金の20億円を入れれば200億円だと騒いでいる。いずれにせよ平均年俸は20億円をくだらないともっぱらだ。
昨季の年俸が20億円を超した選手はメジャー全体で20人。そのうち投手は10人しかいない。年俸だけでいえば、田中はすでにスーパーエース級の扱いになる。
しかし、年俸の異常な高騰は、必ずしもプラスに作用しない。ケガをしたり、思うような結果が残せなかったりしたときに、高額な年俸が足かせになって身動きが取れなくなるからだ。
最たる例がヤンキースと当時のレートで5年24億円の契約を結んだ井川慶(34=オリックス)だ。ヤンキースでは2勝(4敗)しただけで、もっぱら3A暮らし。NYメディアに「給料ドロボー」とたたかれた揚げ句、年平均5億円近い年俸がネックになって他球団へのトレードも成立しなかった。飼い殺しにされたまま日本球界に戻ったのは記憶に新しい。