先輩も感心 松井裕は「コミュニケーション能力」も新人離れ
桐光学園の先輩捕手、宇川一光(東農大)は、「雑談している時は、松井が一方的に話す。僕が相づちを打つと、さらにしゃべる。僕ら先輩に甘えていたんですよ」と日刊ゲンダイ本紙に語っている。生意気どころか、猫なで声で積極的にコミュニケーションをとってくるから、楽天の先輩選手だって悪い気はしないだろう。もともと周囲の雰囲気を大事にするタイプ。チームに溶け込めば余計なストレスも抱え込まなくて済む。
しかし、こと野球になると「甘え」も「周囲の雰囲気」も関係ない。正捕手・嶋のサインに首を振り、佐藤コーチのフォーム修正も無視。甲子園大会史上最多の22奪三振の直後も、「三振を取るために野球をしているわけじゃない」と記録を一蹴。そうした切り替えの良さも松井の強みだ。
まだ実戦は1試合のみとはいえ、問題らしい問題は見当たらない。初めて飛び込むプロという環境にもうまく適応している。開幕ローテどころか、則本、美馬に続く3番手もありそうだ。