前回王者があまりにも無様に…スペイン敗退「3つの原因」
王者スペインが、大会7日目でまさかの「アディオス」だ。しかも、世界を席巻した華麗なパスサッカーを披露することなく、グループリーグ(GL)2試合で7失点という無様な負けっぷりだった。
チリの先制点は電光石火だった。前半20分、カウンター攻撃からFWアレクシス・サンチェスのスルーパスに反応したMFアランギスが、ペナルティエリア右手前からグラウンダーのクロスを入れると、FWバルガスがファーストタッチでGKカシリャスを冷静にかわし、右足でネットを揺らした。
同43分には追加点。エリア右手前からサンチェスが放ったFKが一度はカシリャスに弾かれたものの、こぼれ球をアランギスが豪快に蹴り込み、前半でスペインに引導を渡した。
スペインはオランダ戦惨敗後、デル・ボスケ監督が「いくつかの変化はあるだろう」とメンバー変更を示唆したとおり、司令塔のシャビを外して臨んだが、完全に裏目に出た。チリの激しいプレスに、お家芸である中盤でのパス回し“ティキタカ”が機能しない。2点リードされてからはチリにエリア前を固められ、逆にカウンターを食らってアタフタ。チリ選手の足が止まった終盤は、エリア前に何度も攻め入ったが、無駄なパス回しばかりでシュートに繋がらなかった。