<第12回>「普通」じゃなかった小学生時代
週に1、2度はリンクの貸し切り日があり、その日は特別に夜10時くらいまで練習することもありました。学校がない土日も通いましたから、リンクが休みだった正月1日を除けば一年中、名古屋のリンクに通ったことになります。まさに「スケート漬け」です。この生活を小学校卒業まで2年間続けました。この間、家族と旅行や遊びに行ったことは一度もなかったはず。友達とオシャレをしたり、外出することも皆無でした。全てが「スケート中心」だったため、普通の小学生ではなかったと思います(笑い)。
けれど、不思議なことに「しんどい」とか「つらい」という気持ちはありませんでした。両親も「頑張って」といつも明るく応援してくれていましたし、私自身がフィギュア中心の生活に慣れてしまったのか、忙しいのが「日常」になっていたからです。実家の割烹店(和乃家)に来る常連さんも、いつの間にか私の生活をサポートしてくれるようになっていました。頼んでいなくても時折、私のお迎えやお見送りをしてくれることもあったのです。
「みんなに支えられている。もっと頑張らなきゃ」