松坂も中島も故障離脱 「補強失敗」懲りない球界に識者が苦言
開幕から1カ月余りとはいえ、今年ほど各球団の補強がうまくいっていないシーズンも珍しいのではないか。メジャー帰りの松坂(ソフトバンク=3年12億円)、中島(オリックス=3年12億円)は揃って故障でつまずいた。
FAでは小谷野(オリックス=3年3億円)、成瀬(ヤクルト=3年6億円)らが不振で、新助っ人はジョンソン(広島=7000万円)が目立つくらい。開幕後に巨人が獲得したフランシスコ(1億4300万円)に至っては、打てないうえに、拙守を連発してわずか5試合で二軍落ちした。
評論家のギャオス内藤氏がこう言う。
「今年は特に補強失敗が目立つだけで、毎年同じようなことが繰り返されている気がする。FAやメジャー帰りは30歳を越えた選手が大半で、すでに旬を過ぎています。結果を出すには鍛錬や努力しかないのに、複数年契約で高給が保証されている。本人たちも居心地は良くないでしょうが、そこには甘えもあるのではないでしょうか。助っ人に関して言えば中日のバルデス、ナニータが成功しています。実際に彼らと話をしても、『打って投げて稼いで帰りたい』というハングリーさがヒシヒシと伝わってくるし、彼らは日本の野球を学ぼうという意欲が強い。そこへいくと巨人のフランシスコは実績を買われて胸を張って来日したのでしょうが、バントシフトでミスをしたように日本とアメリカの野球の違いを知ろうとしない態度が透けて見えます。その違いは大きいですよ」