元全日本選手プレーヤー提言 「日本テニスはスペインに学べ」
私が全日本選手権に出場していた40年以上前と違い、日本では赤土のコートはめっきり少なくなったが、今後ラリー戦に持ち込んでの粘り強いテニスが見直されるはずである。その証拠に、いったんリターンが返球されれば勝負はラリー戦に持ち込まれる。女子はもちろん、男子のシングルスにおいても、サーブ&ボレーのプレーパターンはほとんど影を潜め、ひたすらラリー戦が続く。
たとえサーブが平均的な選手であっても、リターンとストロークが錦織のように優れていれば活路があるのだ。日本はもう一度、テニスの原点に戻るべきだ。スペインの「粘り強いテニス」を身につけることが、世界に通用する選手を量産するヒントになる。
(児玉光雄/スポーツ心理学者)