窮地に大仕事 “万年補欠”DeNA井手を監督・GMが手放し賞賛
「先制されても逆転できる。ベンチもスタジアムもいい雰囲気がある。遠征でも勢いそのままどんどん勝っていきたい」
DeNAの井手正太郎(31)がお立ち台で喜んだ。14日の中日戦、左足首の故障で二軍落ちした梶谷の代役として3番・右翼でスタメン出場。五回に中押しとなるソロ本塁打を放つなど、2安打1打点の活躍で勝利に貢献した。2位巨人とのゲーム差を3に広げ、中畑監督も「やったねぇ。代役みたいな役割の雰囲気はあるが、それを感じさせない。梶谷も安心して治療に専念できる」と褒め称えた。
01年のドラフト8巡目でダイエー(当時)に入団。10年に横浜に移籍した。プロ14年目を迎え、レギュラーを掴んだことはなく、役割は主に代打。チームはDeNAに生まれ変わり、数十人の選手が入れ替わったにもかかわらず、しぶとく生き残っている。
その理由を高田GMに尋ねると、「彼はレギュラーとまではいかないけれど、いい状態の時はすごくいい働きをする。そのいい時を見極めて使っていけば戦力になる。3番を任せられる力も十分にある」と言った。
日本一になった98年のチームも中根、万永、井上ら控え選手がレギュラーの脇を固め、力を発揮した。主役、脇役が一体となれば簡単には負けない。