押しまくって1点止まり…なでしこ「W杯連覇」へ課題山積
なでしこジャパンが連覇を狙うカナダW杯(6月6日開幕)前の最後のラストマッチとなったイタリア代表戦が、昨28日に長野市で行われた。
テーマは「勝ち切ること」と「貪欲にボールを動かしてゴールを狙っていくこと」(佐々木則夫監督)。先発したFW大儀見優季(27)、FW大野忍(31)の2トップのプレーに注目が集まった。
大儀見は前半、周囲とのコンビネーションが合わず、なかなかシュートに持ち込めない。後半7分だった。左サイドからMF宇津木瑠美(26)が低い弾道のクロスを放り込むとゴール前で右足のアウトサイドに当ててゴール左に流し込んだ。
大野は前半18分、ゴール正面からミドルシュートを放ったが、惜しくも右ポストを直撃。90分フル出場し、結局はノーゴールに終わった。
「大儀見のゴールは、エースストライカーの名に恥じない素晴らしいものです。しかし、全般的に周囲とのコンビネーション不足が目立ち、余裕を持ち過ぎたのか、シュートに持ち込めない場面も少なくなかった。大野はポジショニングも巧妙だったし、相手DFの背後を突いていく動きも良かった。しかし、大儀見も大野もシュート2本に終わった。試合後、佐々木監督が『ボールの回りは良かった。しかし、シュートにまで持ち込めないのが課題』と話しているように、もっと積極的にシュートを打っていかないとW杯本大会では、厳しい戦いを強いられるでしょう」(サッカージャーナリスト・六川享氏)