選手会長に危機感ゼロ 大甘コースが日本人プロをダメする
連載コラム【日本のゴルフを斬る】
内憂外患、日本の男子ツアーはついに落ちるところまで落ちたという感じだ。今年、全米オープンには5人、全英オープンには8人の日本選手が出場し、決勝に残ったのは2試合とも松山英樹ただひとり。他の日本選手は全員予選落ちしているのだ。
しかし、日本選手がふがいないのは、世界に出て行ったときだけではない。
先週、日本ツアー11試合が終わった時点で、日本人が勝ったのはわずかに4試合。
「日本のコースは30年前と変わっていないような気がする」と、藤田寛之がある新聞で言っているのを読んだ。日本のゴルフは社用ゴルフによって支えられてきたので、一般アマチュアのプレーの流れを良くするため、やさしく造られたコースが多いのは確かだ。
しかし、近年は外国の著名な設計者に依頼し、世界的にも見劣りしないタフなコースも随分できている。開催コースを決めるときは主催者任せにしないで、日本ゴルフツアー機構(JGTO)が主導権を持って選ぶべきだ。その場合は、選手会からも「こんなやさしいコースでやっていたら世界から置いていかれてしまう。タフなコースで、セッティングも厳しくしてほしい」と強く言わなければならない。