NPBなぜ弱腰 巨人への制裁金1000万円の“抑止力”に疑問符
しかし、読売新聞から出向している高給取りの役員が給料を半分にされたところで、生活に困るわけではない。引責辞任した原沢代表とて、路頭に迷うことなど絶対にあり得ない。
ここまでの事件の流れを見て、「球界や巨人という球団の体質がよくわかった」と言うのは、プロ野球ファンの麻生千晶氏(作家)だ。
「人間というのは集団になれば、必ず問題を起こす者が出てくる。その前提に立てば、球界にバカな選手が何人かいても不思議ではない。ただし、選手を監督すべき球団がバカではダメ。野球しか知らない選手たちが道から外れないよう、常に身を引き締めて教育したり、チェックしなければなりません。選手間で賭博が常習化していたという巨人はそれを怠っていた。というより、『自分たちはプロ野球を支配している盟主。俺たちがいなければ困るだろ。だから、事件を起こしても何とかなる』、そんな傲慢な態度が透けて見えます」
確かに昨年、裏カジノに出入りしていた笠原を身内で勝手に処分して、報告もせずに隠蔽していたのも、いかにも巨人らしいやり方といえる。