ロシア声楽家の父が告白 燕ドラ1原に授けた“欧米流教育”
敏行さんと母・美幸さん(52)が結婚したのは、今から30年前。敏行さんは52歳、美幸さんは22歳の時だった。長男の玲奈さんをはじめ、3人の男の子を授かった。3300グラムで生まれた樹理について、母の美幸さんは、「樹理の幼少期は家の前が田んぼで、泥んこになりながら駆けずり回っていました。何にでもチャレンジする好奇心があり、負けん気が強い子だと思います」と言う。
樹理が生まれたのは敏行さんが還暦を迎える年。50歳を過ぎてから3人の子を持ったパワーの源について、「まあ、そのへんは……」と多くを語らなかったが、それはさておき、敏行さんは「理性があって、樹木のように広がっていくように」という意味を込めて、樹理と名付けた。
「言葉の響きと、大人になったときに欧米諸国にも通用するような人間になってほしいというね」(敏行さん)
樹理に音楽の道を歩ませる考えはなく、自宅のピアノにも近づかせなかった。人それぞれ適性があるとの考えからだ。
大阪音大でロシア声楽を学んだ敏行さんは、プロの声楽家となり、他大を経た上で大阪音大で教壇に立っていた。