八角理事長が号令 ついに始まった相撲協会“大掃除”の標的
「協会を破産させるような勢力とは断固、戦うつもりだ」
日本相撲協会が仕事始めを迎えた去る5日、八角理事長は全職員を前に強い口調でこう言ったという。
ほとんどの場所で「満員御礼」。相撲界はいまバブル期を迎えているといっても過言ではないのに、14年度の収支決算は赤字に転落した。
八角理事長はこの原因をカネの無駄遣いに限らず、不透明なカネにあるとみているのだ。
「協会を破産させるような勢力」とは、すなわち裏金をカバンにしまいながら「返したから問題ない」と開き直る裏金顧問以下の一大勢力に他ならない。
北の湖前理事長の掲げた「土俵の充実」という遺志は継いでも、その右腕といわれた裏金顧問に対しては不信感を抱いている。くだんの顧問は裏金をいったん、自分のフトコロにしまい込んだくらいだから、ひょっとしたら協会に入るべきものまで事前に抜いている可能性だってある。おまけに幹部連中までそんな裏金顧問に懐柔されているのだとすれば、理事長が「断固として戦う」と語気を強めたのも納得だ。