錦織のメダルに影響も リオ五輪テニス会場に建設遅れ発覚
今年8月の開幕まで200日に迫ったリオ五輪。各国、各競技とも出場選手が続々と決まりつつあるが、肝心のリオ五輪組織委員会の運営能力に不安は尽きない。
これまで再三、指摘されてきた競技会場の建設の遅れが、またひとつ明らかになった。テニス会場である「オリンピック・テニスセンター」の工事が遅れているため、管轄するリオデジャネイロ市が建設会社との契約を破棄したという。複数の現地メディアが14日(日本時間15日)に伝えている。
報道によれば、テニス会場の工費は当初予定の1億7500万レアル(約54億2500万円)から2億レアル (約62億円)と大幅に予算をオーバーした。昨年10月にはメーン会場となるセンターコートが完成。すでに工事は9割程度完了しているそうだが、市当局は現時点で完成の見通しすら明らかにしていないという。
リオ五輪のテニスは日本から世界ランク7位の錦織圭(26)の出場が有力視されており、メダル取りに期待が集まる種目のひとつ。サブコートなど周辺環境が整わなければ、選手たちのプレーにも何らかの影響を及ぼすのは必至だ。
リオ市内では昨年から建設作業に従事する労働者の賃上げ、待遇改善を求めるストが多発している。今年に入っても、解雇された労働者が抗議デモを繰り広げたばかり。
大会まで1年を切りながら、何かとトラブル続きでは先が思いやられる。