「巨人は険しい」 白石球団オーナー“意味深発言”の真意
原政権時代、世代交代は遅々として進まなかった。この4年はキャンプから「横一線。主力だろうが特別扱いはしない」と厳しい方針をベテランにも突きつけてきた。恒例となっているキャンプ初日の全選手の夜間バント練習も強いた。室内練習場に選手があふれ返る、形ばかりのバント練習はナインに不評だった。球界関係者がこう言う。
「昨季の開幕前、原前監督は『99%ない』と宣言していた阿部を、あっさり開幕7試合目で捕手に復帰させた。4番を任せた主力を数日後には8、9番を打たせたり、ベンチに引っ込めて試合中に帰宅させたり……。挙げればキリがありません。ここ数年でチーム内部に大きな溝が生じていたことは確か。若手は台頭せず、主力は高齢化。戦力自体も頭打ちだった。白石オーナーが高橋監督の就任会見で『新陳代謝が必要』『チームの過渡期』と言及せざるを得ないほどチームはボロボロになっていた。オーナーがここまでチームを卑下するなんて異例中の異例。実態は周囲が想像する以上にひどかったということです。それでも12年からリーグ3連覇。勝ち続けていただけに、言いたいことも言えなかったのでしょう」