海外で意外に不人気 錦織に足りないコート外での“魅せ方”
全米オープン初戦を突破した錦織圭(26)は現在、世界ランク7位。一昨年の決勝で敗れたとはいえ、この大会のファイナリストだ。海外メディアから注目されてしかるべき選手なのに、大会直前の地元紙「ニューヨーク・タイムズ」はほとんど触れずじまい。大会前の会見でも英語の質問が飛び交うケースは、他のトップ10選手と比べて極端に少なかった。
「会見が面白くないんですよ」と、放送関係者がこう続ける。
「質問を正確に理解し、きちんと答える語彙もポテンシャルもあるんだけど、いかんせん当たり前のことしか言わないし、ユーモアもない。全仏では英語の質問がゼロなんてこともあった。例えば世界中のメディアから大人気のジョコビッチの会見なんか、場内が必ず笑いの渦に包まれる。今回の大会前会見でも、格下相手にまさかの3回戦敗退だったウィンブルドンに関して、敗因はケガじゃなくてオンナだったみたいなことを自分で言って笑いを取った。彼らに比べるとまだ子供というか、面白くない選手という見方をされています」
コート内では「魅せる選手」に成長した。世界ランク4位のフェデラー(35=スイス)は大会中、わざわざ錦織の試合を見学にいくほど。強烈なサーブやショットはなくても、ショットの正確性や、ドロップショットを含めたテクニックが秀逸で、いいテニスをしていると感じるからだという。
世界のトップクラスの選手が評価するテニスをしながら、コート外での評判はいまひとつ。日本ではごまんとCMもついて人気も知名度もバツグンでも、海外の人気が実力に追い付くのはもう少し先になりそうだ。