ボロボロ巨人に完敗…WBC韓国代表“史上最弱”は本当か?
戦力低下が著しく、金監督はマカオでの違法賭博問題で予備登録メンバーから除外されていた、元阪神守護神の呉昇桓(カージナルス)を慌てて追加招集したといわれている。
■豪州、オランダを警戒
「しかし、史上最弱というほど弱いチームではありませんよ」というのは韓国プロ野球観戦ガイドの著者・室井昌也氏だ。
「今回は1次ラウンドが地元のソウルで行われるため、前回のような1次ラウンド敗退は許されません。かつてソフトバンクや千葉ロッテに在籍した李大浩と金泰均に、今季FAでサムスンからKIAに移籍した昨季2冠(打率、打点)の崔炯宇(打率・376、31本塁打、144打点)の3人の中軸は強力です。韓国も日本も1次ラウンドを勝ち抜けば、米国で行われる準決勝、決勝進出の権利を懸けて東京での2次ラウンドで激突する。韓国はそこで、例えば左腕の梁玹種(KIA)といった、日本代表にとって見慣れない投手をぶつけるかもしれません。1次ラウンドを突破すれば、チームは勢いがつきますから、日本にとって侮れません」
国内組中心の今回の韓国代表メンバーを見て、侍ジャパン周辺では「1次ラウンドの豪州、2次ラウンドで当たるA組のオランダの方が怖い」と楽観論が聞かれる。しかし、メジャー組の招集に失敗し、国内組中心の編成にならざるを得なかったのは日本も同じ。15年のプレミア12の準決勝で韓国に逆転負けを食らい、3位に終わった小久保監督に韓国を見下す余裕はないはずである。