「吐き気がする緊張感」 SB内川聖一がWBCの重圧を吐露
――侍ジャパンではチームメートになる。鈴木は「楽しみ」と言っている。
「あいつ、楽しみなんだ……(苦笑い)。うらやましいな。そういう貪欲なところが誠也の良さだと思います。今年は話の内容が全く違うものが出てきた。それ、オレも経験したわ、っていうことがたくさんあって、彼の成長によって出てきた疑問だと思います」
――WBCの話は?
「誠也に言ったのは、09年に出た時、(韓国の)金廣鉉から1打席目でレフト線に二塁打を打った。でも初球の甘い真っすぐを見逃しているんです。ほぼ真ん中でした。怖くて結果をすごく気にして、どうしていいか分からなかったというか、手が出なかった。その後に二塁打が出たからよかったようなもので、もし打てなかったらあの1球をすごく後悔しているはずなんです。おまえは『出る時に初球をしっかり振れるような心の準備をして入って欲しい』という話はしました。これはみんなにいえることです」
――チームの話をすると、日本一連覇から昨年はV逸。重圧のせい?
「そうじゃないと思う。日本ハムがやってくる野球が『うわっ』という感じでちょっとずつボディーブローのように積み重なった結果、最後に逆転されたのが正直なところ。一番は『1番・投手大谷』で初球に本塁打を打たれた試合。こんなことが起こるんだと、あの頃からだんだんチームのリズムが狂ってきたなと感じますから」
――目標は?
「今年は世界一を取りたいし、日本一も取りたいし、2000本(安打)まであと104本という年でもある。これだけ重なる年はなかなかないので、『1年間野球をやり切ったな』と締めくくれる年にしたいと思っています」