6点勝ちも喜べず…ハム貧打は中田翔&レアードが“戦犯”
勝っても素直に喜べない――日本ハムの栗山監督はそんな心境ではないか。
開幕カードで1点、3点、3点と貧打にあえいだ打線が、4日は一挙に6得点。しかし、その内容は決して褒められたものではなかった。得点はいずれもロッテの失策や四死球絡み。相手の自滅に助けられたと言っても過言ではないからだ。
栗山監督は3打点の近藤と先発の高梨は褒めつつ、「まだまだ打線になっていない」と苦い顔だった。打線をプツンとぶった切っているのはチーム最高年俸の2人。2億8000万円の4番中田と、オフに2年6億円の契約を結んだ6番レアードだ。
いずれも開幕カードでは打率1割を切り、この日も無安打。中田は失策と四球で4度、レアードも四死球で2度出塁したが、主砲と助っ人の仕事としては物足りない限り。中田に至っては開幕4試合で打点ゼロである。ある球団OBは「中田もヒドいが、それ以上に問題なのはレアードですよ」と、こう話す。
「大枚をはたいてわざわざ2年契約を結んだのは、オフの中田流出を見越してのこと。昨季、本塁打王を獲得したパワーを見込んで、中田の後釜の4番に据える構想があるのです。レアードはただでさえ打順を上げると打たなくなる傾向があるのに、不振の原因が大型契約による慢心だったりすれば目も当てられませんからね。中田の不振はもちろん痛手ですが、レアードの場合は来季以降にもかかわるのでダメージが大きい」
栗山監督は試合前、「(開幕カードで負け越した)3連戦を見て、思っていたのと違うなあ、と考えている」とため息交じりに話した。悩みはますます深くなりそうだ。