アディダスが売却決定 「テーラーメイド」はどこへ行く?
■ヒットの波が大きいのがゴルフクラブ
しかし、このテーラーメイドが売りに出されていることをご存じであろうか? テーラーメイドの親会社はドイツのアディダス本社である。
そのアディダスが昨年5月に傘下ゴルフ部門のテーラーメイド、アダムス、アシュワースを売却することを発表してゴルフ業界は大騒ぎになった。テーラーメイドの売却金額は1000億円ともいわれる。
ゴルフクラブ、特にM1、M2というドライバーのヒット商品のあるテーラーメイドがなぜ売却されるのか。アディダスは、「テーラーメイドは大変価値のあるビジネスだが、自社の主要事業であるシューズとアパレル事業に注力する」と説明した。
業績順調で利益の上がるビジネスであれば、当然継続するはず。しかし、世界的にはゴルフ人口減少が続いている。
欧米ではゴルフはプレー時間がかかり拘束時間が長いことから、特に若い世代に避けられている。また日本でも団塊世代がゴルファーの中心で、それに続く世代、特に若い世代のゴルフ参加が少ない。事業の将来性に不安を抱えての売却決断かもしれない。