助っ人補強に消極的だった 阪神金本監督の本音は“広島化”
現在の広島は、1番から田中、菊池、丸、鈴木と生え抜き選手が並ぶ。いずれも足が速く、ホームランも打てる。守備力もある。そこに新井、石原といったベテランやエルドレッドら助っ人がドッシリ構えている。
もっとも、広島とて一朝一夕でチームが強くなったわけではない。昨年のリーグ優勝は25年ぶりだったように、チームが成熟するまでに長い年月を要した。今の阪神は、高山や原口ら若手が成長過程にあり、“広島化”するにはまだまだ時間がかかる。マスコミ関係者が言う。
「広島の二軍には、ドラフト4位新人の坂倉(日大三高)ら将来のレギュラー候補がゴロゴロいます。さらには、三軍の存在感が増している。広島の三軍は巨人のように独立して試合をこなすものではなく、主力のリハビリと若手育成が柱。浅井統括コーチら3コーチに加え、トレーニングコーチとトレーナーもいて、一、二軍との指導方針と一貫性がある。13年からは高卒投手を三軍の指定強化選手として養成するようになった。二軍の試合に出る前に体やフォームなど土台づくりをするのが目的。13年ドラフト5位で高卒4年目の中村祐は今季、初の一軍昇格で3勝をマークしている。彼も三軍からみっちり鍛えられたクチ。これには中村祐のような好素材を発掘するスカウティング力も必要不可欠です」