今オフ阪神移籍に暗雲 窮地の中田翔は“オリ入り”も視野か
「残留もあるかもしれませんよ」
日本ハムのOBがこう言った。今オフの阪神移籍が確実視されている中田翔(28)が最近、「親しい選手によれば、『日本一から最下位じゃファンに顔向けできんやろ』とか、『こんなんでFAもなにもないやろ』とか、移籍に関して発言を後退させているというのです。信頼する栗山監督の続投がスポーツ紙で一斉に報じられたのも大きいのかもしれません。これまで酒席で、『来年は阪神で大暴れじゃ!』なんて冗談半分にオダをあげていたのとは、明らかに雰囲気、言動が変わってきている」というのである。
確かに今季の中田、「こんなんで」という成績だ。開幕から不振を極め、4月には右足内転筋の負傷を理由に二軍落ちもした。復帰後も状態は上がらず、ここまで79試合に出場して打率.219、11本塁打、47打点。打率はパの規定打席到達者の中でワーストという体たらくである。
■3年で総額10億円
そんな成績でも、FA移籍となったらそれなりのカネが動く。中田の今季年俸は2億8000万円。ただでさえ、安くない。例えば、酒乱暴行事件で謹慎中の山口俊に巨人は昨オフ、3年総額7億円の札束を積んだ。山口俊のDeNA時代の年俸は8000万円。昨年初めて2ケタ勝利を挙げただけの、過去にタイトルを獲得したこともない問題児ですら、こんな大金を手にするのだ。