平昌で銅目指すカー娘スキップ 藤沢五月の“次なる野望”
■英国ミュアヘッドは複数スポンサーと契約
藤沢がアピールするのは日本女子の実力だけではない。今大会を契機に、日本ではマイナースポーツであるカーリングを普及させ、競技人口を拡大したいとの狙いもある。
日本の競技人口は約3000人。競技施設は整っているとは言い難く、国内でカーリングの国際大会が開催できるリンクは北海道や青森、長野などの一部に限られる。大学体育会のカーリング部は増えてはいるものの、実業団で続ける選択肢がほとんどないため、卒業後は競技を断念するケースが大半だ。LS北見ですら、藤沢のように普段は保険代理店に勤務しながら、クラブチームでプレーしているほどだ。
女子カーリングが注目を集めるのは、冬季五輪の開催年だけ。LS北見のメンバーとともに初心者教室でコーチを務める藤沢が「『カーリングをしてみたい』『もっと試合を見てみたい』という人が増えてくれれば」と話すのも、競技を普及させてメジャースポーツにしたいとの思いからだろう。カーリングが4年に1度ではなく、毎シーズンのように注目されるようになれば、スポンサーが付くなど、選手の待遇も改善されるからだ。
実際、英国の美女スキップとして知られるイブ・ミュアヘッドは複数のスポンサーと契約。美貌を生かしてファッションショーに出演したり、積極的にメディアに露出して活動費用を賄っている。
藤沢らLS北見のメンバーは今回の盛り上がりを生かせるか。