戦友やコーチが絶賛 SB内川の2000安打は技術と献身の賜物
「特にライト前に打つ技術は日本一です。わざと打球を詰まらせて、ライト前に落とせる。これは内川さんの技術、経験でしょう。この投手のボールがこう来たら、バットをこう出せば詰まらせられる……。バッティングの引き出しがたくさんあるから、できるんだと思います」
広島監督をはじめ、5球団で指導者経験のある達川ヘッドコーチが評価するのが、「ケース打撃をやってくれる自己犠牲の精神と、それをできる技術力」だ。
「(無安打だった)8日の試合が、まさにそうだね。記録がかかってるからヒットを打ちたいのは当たり前。でも、走者一、三塁だからバットに当てればほぼ自動的に点が入る。うまく転がしてエラーを誘ってくれた。状況に応じて進塁を優先した打撃もするし、犠飛を打つのもうまい」
達川コーチは「こういうベテランがいると、チーム全体にもいい影響が出る」と、続ける。
「プロ野球は職業野球。キャプテンとして選手を引っ張るには、技術がないとダメ。口だけのヤツはリーダーになれない。内川は35歳で、守備の動きも悪くなった。それでも精いっぱいやる。広島の新井とよく似ている。野球に対する真摯さが、内川と新井で共通している」
2000安打は通過点に過ぎない。