日本男子プロ 賞金上乗せでも被災地に義援金送る発想なし
米ツアーに詳しいゴルフライター・吉川英三郎氏は「米国に大災害が起きたら米ツアーは即座にアクションを起こすでしょう」とこう続ける。
「米ツアー自体がチャリティーをひとつの開催目的としており、1試合当たり1億~2億円の義援金が集まります。ギャラリー入場料やプロアマ大会参加費、ホスピタリティーテント設営などが資金源になるのですが、プロも入場券を買ったりと積極的にチャリティーに関わっています」
評論家の菅野徳雄氏はこう指摘する。
「日本のプロがチャリティーというとメーカーから支給されるキャップやキャディーバッグを提供するなど自分の腹が痛まないものばかり。3日間しかプレーしていないのに、カネは4日分もらっている。本来なら手にできない1日分(25%)をチャリティーに回すという発想もない。ツアー人気を盛り上げるために石川遼が選手会長になってさまざまな改革を進めているのに、被災地に思いを寄せるという肝心なことができなければ、世間からいつまでたってもリスペクトされない」
今週はゴルフ人気を高めようと石川選手会長の掛け声で「フューチャーGOLFツアー」が開催される。広島(10・11日)、岡山(12・13日)の日程で賞金総額は1000万円。そのうち5%をチャリティーに回す予定だが、50万円にしかならない。金額の多寡ではないが、日本の男子プロは浅ましい。