元ボクシング王者・山口圭司は映画に憧れバーのマスターに
「半分以上シャレなんですけど、ユニークだと覚えやすいし、飲みたくなるじゃないですか。作る方も楽しいしね」
■相次ぐ減量失敗「プロならあり得ない」
さて、北海道函館生まれの山口さんは、中学2年の時にテレビ観戦した井岡弘樹氏(井岡一翔の叔父で世界2階級王者)に憧れ、高校からボクシングの道へ。そして、全国高校ボクシング選抜大会、インターハイ、国民体育大会で3冠を達成し、卒業時には強豪私大やボクシングジムが高校に日参するほど引く手あまただった。
選んだのは井岡氏が所属していた大阪のグリーンツダボクシングクラブ。契約金は1000万円といわれた。
「うーん、あれ、実は話題づくりで話を盛ったんです。本当はその半分以下ですよ。ハハハ」
だが実力は本物。92年、ライトフライ級でデビュー戦をKOで飾るや、連戦連勝。14試合目で日本王座を奪取し、95年9月、19試合目にして王者・崔煕庸(韓国)に挑んだ。
試合は1ラウンドにバッティングで負傷出血。12回判定負けしてしまったが、チャンピオンベルトに手が届きかけた。