なでしこが世界2位ドイツ戦へ “2度の惨敗”は許されない

公開日: 更新日:

 女子W杯前最後の海外遠征の初戦でフランスに惨敗したなでしこジャパンが9日(日本時間同午後11時キックオフ)、ドイツとの試合に臨む。FIFAランク2位のドイツはフランスとも互角の戦いを見せ、ランキング通りの実力を持つ相手。攻守の絶妙なバランスもさることながら、やはり脅威なのはフィジカルだ。スピードに乗せる前に進行を止める守備ができなければ、なでしこに勝機は見いだせない。

「歯車が狂うと、もう自分たちのペースに持っていけなくなる」――。フランスに1―3というスコア以上の敗戦に厳しい表情だった高倉麻子監督。ショックを断ち切るようにドイツ入り後は粘り強い守備、攻守が切り替わった際の展開など修正を重ねてきた。

 最後の選手選考となるドイツ戦では、国際経験の少ない選手たちにも出場の機会が訪れるはず。

 遠藤純(日テレ・ベレーザFW)もそのひとりだ。2月のアメリカ遠征で初キャップを迎えた遠藤は、スピードに乗った突破だけでなく、裏への飛び出しで攻撃にテンポを生み出せる。「一瞬の動きで相手を抜きたい」と本人も次なる一戦を見据えている。また、ロングフィードを武器に大きな展開づくりを期待される松原有沙(ノジマステラDF)、フランス戦唯一の決定機をモノにした小林里歌子(日テレ・ベレーザFW)の連続弾などドイツ戦にぶつけてみたい選手は多いが、若い戦力を交えてもなお、チーム力を上げ切ることができるか、がカギを握る。

 W杯開幕を2カ月後に控えて<2度の惨敗>は許されない。

(写真・文=フォトジャーナリスト早草紀子)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ