貴景勝の大関昇進披露も…角界の“自粛ムード”に白鵬の不徳
■協会が力士全体に注意喚起
かつては本場所と場所後は別物と、どの力士、親方も割り切っていた。変化の節目となったのは2017年。白鵬はこの年の9月場所を左ヒザのケガで全休。直後の秋巡業も途中参加を表明していた。しかし、その期間中に内弟子の石浦の結婚式に出席するという報道が出ると、協会は「公式行事を休んで、私的なイベントに出席するのはいかがなものか」と激怒。力士全体に注意喚起を行った。
当時は「暴論だ!」と協会への非難が噴出したが、このときの協会の対応が自粛ムードをつくり上げてしまったという。
「白鵬は休場が増え、近年の『2勤1休』の流れができつつあった時期。そこまで重いケガなのか、疑う向きがあった。しかも、秋巡業中に行われた『beyond2020場所』は、東京五輪に向けた政府肝いりのイベント。明治神宮奉納土俵入りも控えていた。結局、白鵬は両行事に出ることで、石浦の結婚式出席も許可された。最初からズル休みをする気だったから協会は怒ったわけです。協会も最初から白鵬本人だけを注意していれば、妙な自粛ムードにならなかったんですけどね」(前出の親方)
芝田山広報部長(元横綱大乃国)が「自分のパーティーなんだから気にすることはない」と貴景勝をフォローする羽目になったのも、本はといえば白鵬の不徳が原因か……。