“元野球選手”の肩書きフル活用を DeNA初代社長に叱られる
■ダメでも死ぬわけじゃない
もともと、そういう性格なんだと思います。結構、サバサバしていて、ベイスターズに入団してからも、毎年、「今年でダメだったら」と引退後のことを考えていた。1年単位のそんな積み重ねで、結果的にプロ生活が9年続いたという感じです。常に次のことを考えていて、引退したらスパッと新たなステージに行けるようにと思っていました。
プロ入り前もそうでした。大学を中退してバイトをしながら野球を続ける道を探そうと、思ったことはすぐに実行してきました。できない、やらないというのが嫌で、大学もやめると思い立ったらその日にすぐ寮を抜け出していました。大学の野球部ではみんな「やめたい」「逃げ出したい」と口では言いながら、なかなかやめられずに4年間やる人が多い中、僕は良くも悪くも、思ったことはすぐにトライしていた。次のステップに踏み出す怖さはなくて、ダメだったとしても死ぬわけじゃないし、失敗と思わなければ失敗じゃない、と思ってやっていました。
2017年のオフに球団から戦力外と言われたときにも、何とか野球界に残って……とは思いませんでした。スパッと野球はやめようと。それには理由があります。(つづく)