ヤクルト1位奥川恭伸 リスクゼロの投球で打者を子供扱い
奥川恭伸(ヤクルト1位・星稜)
パワーも兼ね備えた<テクニシャン>だから、奥川恭伸は価値が高い。多彩な変化球で、打者の顔色を見ながら投げられて、終わってみるとやられている。
これだけのサイズ(183センチ、82キロ)で150キロ近い快速球を投げられる高校生が、一方で多彩な変化球を自在にコントロールできる。
タテのスライダーに、チェンジアップ、フォーク、さらには緩いカーブ。狙ったポイントに投げ分けて、バットの芯で捉えにくい低さにコントロールできる精度は、すでにプロのレベルに達している。
パワーに投球技術を兼ね備え、打者の顔色を見ながら投げられる完成度の高さが素晴らしい。
一度、バットの芯で捉えられると、その次の打席で必ずやっつけるしたたかさ。
いきなり胸元を140キロ後半で突いてビビらせておいて、あとは外いっぱいを出し入れする「リスクゼロ」の投球で凡打に抑える。そんな子供扱いぶりにも舌を巻く。
さあそれなら、佐々木朗希、奥川恭伸……いったいどっちなんだ。