著者のコラム一覧
安倍昌彦スポーツライター

1955年、宮城県生まれ。早大卒。アマ時代に捕手としてプレーした経験を生かし、ドラフト候補のボールを実際に受けて取材するスタイルを確立。通称「流しのブルペン捕手」。自身が責任編集を務める雑誌「野球人」を始め、著書、寄稿は多数。

打者の胸元あたりのスピードとホップ感でミットをはねた

公開日: 更新日:

西純矢(創志学園)

 この春、西純矢投手のボールを受けている。

 全力投球を30球から40球。捕球の瞬間、とんでもない破壊力が、こちらのミットに何度も炸裂した。

 力任せに、エイヤーッ!と投げ込んでくる印象だったから、140キロ台の剛球が勝手に滑ったり、ヒュッと動いたり沈んでみたり、そんな難しい回転のボールかと思っていたら、まるで逆だった。

■ヒザ下に突き刺さる高速変化

 きれいなバックスピンの猛烈なスピードのストレートだ。打者の胸元あたりのスピードと<ホップ感>がすごい。捕球したミットを、ボールが下からはね上げてくる。ちょっとでもミットの反応が遅れたら、もう間に合わない。

 スライダーとスプリットは、タテに落ちて、地面に突き刺さるような高速変化だ。構えたヒザから下に集まる。 

 西は両サイドより「高低」だ。そこをこの快速球と速い変化で攻めることだ。

 昨年の秋、中国大会の準決勝。「センバツ」当確を目前にして、強豪・広陵高を七回まで1点に抑えながら八回一気に6失点して、ひとり涙してから1年。「U18」での奮投は見事だった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動