コラス亡命で…ソフトバンクに突き付けられた悩ましい二択
簡単なようで難しい二択問題だ。
ソフトバンクに所属しながら、メジャー球団との契約を求めて亡命したキューバ人助っ人オスカー・コラス(21)。現在、どこにいるのかも明らかになっておらず、ソフトバンクはキューバ政府に相談しているという。
コラスは投打に素質があり、2017年5月、キューバ政府から派遣され、育成選手として入団。昨年6月に支配下枠を勝ち取り、8月の西武戦で史上9人目となるプロ初打席、初球本塁打を打った。それが突然の亡命では、球団に相談されたキューバ政府も困惑しきりだろう。
メジャー球団はコラスに注目しているというが、保有権がソフトバンクにある以上、このままでは契約は不可能。それでも過去にはグリエル(アストロズ)という悪しき前例もある。グリエルはDeNA在籍中の15年、ケガを理由に来日を延期。診断書も何も提出せず、かねてから素行に手を焼いていた球団により、クビにされた。翌16年、グリエルはハイチに亡命し、アストロズと契約した。
コラスはグリエルの例に倣って、いわゆる「ゴネ得」を狙っているのだろう。しかし、ソフトバンクも身勝手なコラスに対して怒り心頭のよう。保有権を手放さなければ、コラスのメジャー契約は阻止できる。